自律神経失調症になりそうな、睡眠のアンバランスの合間に読んだ。
それは眠れぬ夜、目覚めてしまった早朝、睡眠と睡眠の合間。
こんなにとぎれとぎれに、しかも夢と現実の狭間で読んでいたというのに、筋が飛ばないで、すぐに続きに入っていけるのはなぜかと、とても不思議だった。
ベケットについて、興味はあるけどあまり知らない。スピノザの影響もあるようだ。「ゴドー…」はあまりにも有名で、今更読むのもどうなのかと思ったけど、読んでよかったと思っている。
ゴドーを待っている浮浪者2名は、なんども別れようとして、でも一緒にいる。一緒にいなきゃいけないはっきりした理由はあまりない。でもゴドーを待つためには一緒にいた方がよいと、暗黙のうちに思っている。たいくつしのぎと意志の継続のため。
ゴドーに何かを期待しているわけではない。ただ、約束したから待っている。浮浪者だからではない。それは立派な職業の人だって変わらないことだ。ただ別の方法で、その場をしのいでいるだけだ。
その場をしのぐ方法でしかないならば、やはり楽しいに越したことはない。しかし楽しくないことがなくなったら、楽しいこともなくなるという矛盾…。
そして誰の元にもゴドーは来ない。そしてみんな知っている。ゴドーは来ない。でもみんな待っている。なぜかゴドーを…。
「ゴドーを待ちながら」 サミュエル・ベケット
安堂信也 高橋康也 訳
白水社 2,100円
2009年05月02日
この記事へのコメント
コメントを書く

